日本で効果が高いとされている育毛治療薬の成分といえば、ポラリスやリアップなどに含まれている「ミノキシジル」や、世界的に有名なAGA治療薬である「プロペシア」などが有名だと思いますが、この2つはしっかりとした医薬品で、育毛に効果があると科学的に証明されている治療薬となっています。しかし、「ミノキシジル」や「プロペシア」には、育毛効果にばかり目がいって、あまり認知されていない恐ろしい副作用もあるのです。
「ミノキシジル」の危険な副作用
「ミノキシジル」の副作用は、使用者の中でもごく僅かな一部の人しか発症しません。使用すると必ず発症するというものではありませんが、副作用の症状が重大なので、発症してから対処していては遅いのです。
低血圧
「ミノキシジル」は、直接的に髪の毛を発毛させる成分ではありません。血管を拡張することによって血流を増やし、間接的に髪の毛を発毛させるのです。
しかし血管を拡張させることによって血圧が下がってしまい、低血圧の症状が現れてしまうことがあります。低血圧は「ミノキシジル」の副作用の中でも比較的軽い症状ですが、その分その他の副作用と比べると症状が現れやすくなっています。
低血圧の症状は高血圧の逆というわけではなく、血圧が低くなり、体の細部まで血流が行き渡らなくなる症状です。血液が行き渡らなくなると、身体の様々なところに不調が現れてくるのです。
低血圧の症状
血液は心臓で作られ送り出されるので、必然的に心臓から遠い箇所や血液が行き渡りにくい場所から症状が現れ始めます。よく知られている低血圧の症状としては、手や足の冷え、不眠、目覚め不良などがあります。また重力などの影響から脳に血流が流れにくくなると、脳が血行不調になり、頭痛や目眩などの原因になってしまいます。
消化器系の血行不良
消化器系が血行不良になってしまうと、吐き気、食欲不振、下痢、便秘などの症状が現れ、心肺が血行不良に陥ると、動悸、息切れ、不整脈などの症状が現れてしまいます。
フケ・頭皮ニキビ・肌荒れ
「ミノキシジル」によって血管が拡張されると頭皮の血流が増え、発毛や育毛に効果がでますが、拡張する血管は頭皮の血管だけではないので、髪の毛だけでなく、全身の肌にも影響が出てきてしまいます。血管が拡張されることによって皮膚の成長が促され、皮脂が過剰に分泌されるようになり、肌荒れやニキビの原因となる他、フケが発生する原因にもなってしまいます。毛穴に皮脂が詰まってしまい、フケやニキビが頭皮に発生してしまうと、発毛や育毛どころではなく、逆に薄毛や抜け毛の原因にもなってしまいますので、「ミノキシジル」を使用する際には、細心の注意を払って頭皮のケアを怠らないようにしましょう。
多毛症
前述のとおり「ミノキシジル」の血管拡張効果は頭皮に限ったものではなく、全身の血管に対して効果があるので、髪の毛だけでなく、髭、すね毛、鼻毛、眉毛、胸毛、腕毛など、全身のあらゆる毛が太くて強い毛、いわゆる「多毛症」になってしまう可能性があります。本来の狙いとは違う箇所の毛が濃くなってしまう場合があるのです。頭皮に塗るタイプのミノキシジルよりも、飲んで服用する錠剤タイプのミノキシジルの方が、多毛症の症状が出やすいと口コミなどで話題になっています。
性欲減衰・性的不能
「性欲減衰」や「性的不能」は発生率が非常に低く、正式に確認された副作用ではないものの、ミノキシジルの使用者からそんな症状が現れたとの声が挙がっています。また、ミノキシジルは女性の妊娠や授乳にも影響があると言われており、妊娠期間中や授乳期間中にミノキシジルを使用すると、母乳などにミノキシジルが含まれてしまい、胎児や乳児が間接的にミノキシジルを吸収することとなり、循環器系への影響が懸念されるだけでなく、成長にも影響が出る可能性があります。ミノキシジルの含まれている育毛剤の説明文にも、妊娠期間中や授乳期間中の使用は避けるようにという旨の記述がありますので、女性の方でミノキシジルを使用する場合は、こういったことにも注意が必要です。
ミノキシジルの含まれる量に注意！！
ミノキシジルを使用して副作用が現れる可能性は使用している方の『約2％程度』と言われており、ほとんどの場合は副作用の症状が現れることなく育毛の効果を実感することができます。ですが育毛剤に含まれているミノキシジルの量は育毛剤によって様々で、育毛剤に含まれているミノキシジルの量が1％の場合に副作用が現れる確率が『約2％程度』なのです。
最近の育毛剤は、より育毛効果が実感できるように、育毛剤に含まれるミノキシジル量が5％含んだものが主流となってきており、ミノキシジル量が5％含まれている育毛剤の場合に副作用が現れる確率はなんと『約9％程度』にまで跳ね上がってしまいます。
また、ミノキシジル量が10％～15％含まれた育毛剤も出回っていましたが、アメリカ食品医薬品局（FDA）が高濃度のものは安全性が確認されていないことを理由に、発売の中止と製品回収を指示し、現在では販売が中止されています。ミノキシジルが多ければいいというものではないようです。
「プロペシア」の危険な副作用
「プロペシア」といえば、世界的に有名なAGA治療薬で、使用した方の約75～90％の方が頭皮の変化を実感しているという結果も報告されていて、飲む育毛剤や「フィナステリド」などとも呼ばれています。そんなAGAの特効薬とも言える「プロペシア」にも、服用する前に知っておかなければいけない危険な副作用が隠れているのです。
「プロペシア」の危険な副作用
- 性欲減退
- 勃起不全
- 精子の減少
- 射精不全
- 胃の不快感
- 腹痛
- 頭痛
「プロペシア」には上記のような副作用が確認されており、主に男性機能に関する副作用となっています。
「プロペシア」というのは、5α還元酵素を阻害する効果が認められている抗アンドロゲン剤で、男性ホルモンであるテストステロンが、育毛を妨げ脱毛の原因となるDHT（ジヒドロテストステロン）へと変換されるのを防ぐ効果を期待することができます。しかし、プロペシアが身体に作用し、DHT（ジヒドロテストステロン）が低下すると、育毛の効果も証明されていますが、前立腺組織が委縮するという副作用も証明されているのです。そしてその副作用によって上記のような男性機能への症状が現れる可能性があるのです。
また、その他にも「プロペシア」には下記のような副作用も確認されています。
- うつ
- 肝機能障害
- 理解力の低下
- 慢性疲労
こういった副作用は必ずしも現れるわけではなく、どういった副作用の症状が現れるかには個人差があります。また、副作用の症状が現れる確率は約2％程度だと言われており、副作用が発症する原因も解明されておらず、科学的根拠もなく、上記のような症状が2％の人に現れたからといって、それが本当にプロペシアの副作用なのか確認することができないので、たまたまそういった状態の人がプロペシアを服用したという可能性も十分に考えられます。
ジェネリック医薬品「フィンペシア」
「フィンペシア」は「プロペシア」と同じく「フィナステリド」が主な成分です。AGAに非常に高い効果が期待できるとして人気のあるジェネリック医薬品で、名前は異なりますが「プロペシア」と成分がほとんど同じです。あくまでも脱毛が進行するのを防ぐための医薬品ですので、それ自体に発毛の効果はありません。薬がもたらす作用は、5α還元酵素を阻害し、男性ホルモン「テストステロン」が、育毛を妨げ脱毛の原因となるDHT（ジヒドロテストステロン）へと変換されるのを防ぐという「プロペシア」とほぼ同じなのです。なのに価格が「プロペシア」よりも安く、安価で購入することができるので非常に高い人気を誇っています。
ですが、主成分や効果が「プロペシア」とほとんど同じということは、副作用もほとんど同じということになります。
- 性欲減退
- 勃起不全
- 精子の減少
- 睾丸の痛み
- 発疹
- 頭痛
- 腹痛
- 肝機能障害
この様に、「フィンペシア」も「プロペシア」と同じく、男性機能を中心とした副作用が現れる可能性が懸念されています。さらに、「フィンペシア」には着色用のコーティング剤に「フィンペシアイエロー」といわれるものが使用されており、この成分に「発がん性」があるのではないかとも言われています。
「フィンペシア」や「プロペシア」などの経口タイプの医薬品は、外用薬と比べてリスクが高いため、服用する際には医師の指導やアドバイスをしっかりと理解した上で服用することをオススメします。また、「プロペシア」や「フィンペシア」は、もう一度いいますが、あくまでも脱毛が進行するのを防ぐための医薬品ですので、それ自体に発毛の効果はありません。服用する際には、そのあたりもしっかりと理解しておきましょう。
サプリメントが副作用のない育毛剤として話題
では、副作用は怖いけど髪の毛の悩みはどうにかしたい、という方はどうすればいいのでしょうか。そういった方が今注目しているのが、サプリメントタイプの育毛剤なのです。サプリメントは医薬品のように即効性はありません。ですが継続的に飲んで、髪が増えてきた、しっかりとしてきた、抜け毛が減ったなど口コミでも話題になっています。そしてサプリメントのなかでも、育毛に効果があるという「ミレット」という成分が今注目されています。
注目の成分「ミレット」とは
ミレットは、育毛効果のある成分として、ヨーロッパでは中世の頃より頭皮に塗ったり、飲んだりして育毛剤として使用されていた穀物のキビのことで、そのキビから抽出されたエキスが「ミレットエキス」です。「ミレットエキス」は医薬品としてこそ認められていませんが、スイスの医薬会社が行った臨床試験によると「ミレットエキス」を主成分とする育毛剤は約70％の薄毛に対して効果があるという結果が出ています。
そんなミレットエキス成分が入っているサプリメントで有名なのがカイセイ堂の「回生堂メンズミレット」です。「回生堂メンズミレット」は医薬品ではないため「ミノキシジル」「プロペシア」「フィンペシア」の主成分となっている”フィナステリド”が含まれていません。また「回生堂メンズミレット」には、ミレットエキスはもちろん、髪と頭皮のためのコラーゲンや、「プロペシア」などに含まれている「フィナステリド」と同じく「5α還元酵素」の働きを抑制してくれる成分「キダチアロエエキス」、「5α還元酵素」を阻害し、AGA（男性型脱毛症）に効果があると言われている「バナナ果皮抽出エキス」、「バナナ果皮抽出エキス」との相乗効果で「5α還元酵素」の働きを抑制してくれる「カボチャ種子抽出エキス」（ドイツなどでは薬用としても利用されている）などが含まれています。
「回生堂メンズミレット」はドリンクタイプの育毛剤です。錠剤タイプのものと比べると約5倍も栄養素の吸収率が高いと言われています。また経口タイプの育毛剤は副作用が気になるところですが、「回生堂メンズミレット」に含まれているのは、キビ、アロエ、バナナ、カボチャと自然由来の天然エキスばかりなので、副作用の心配をする必要はありません。
ここまで育毛に効果のある数々の成分や副作用を紹介してきましたが、どのような育毛剤、医薬品を使用する場合にも、効果や副作用をしっかりと理解し、正しい使用方法で使用するようにしましょう。間違った使い方をして、効果が出なかったら意味が無いですからね。
まとめ
- 「ミノキシジル」や「プロペシア」は育毛に効果があると科学的に証明されているが、副作用もある。
- 「ミノキシジル」の副作用は必ず発症するというものではないが、副作用の症状が重大。
- 「プロペシア」や「フィンペシア」は男性機能を中心とした副作用が現れる可能性が懸念されている。
- サプリメントタイプが副作用のない育毛剤として注目されている
