頭皮や髪の毛はその性質上、一度ハゲてしまうと改善するのは非常に大変です。ですので、出来ることならハゲてしまう前に対策しておきたいですよね。
しかし、ハゲる前兆というのは意識していないと気が付きにくく、ハゲてから「あれがハゲるサインだったんだ」と気がつく人も大勢いると思います。
そこで、絶対に見逃してはいけないハゲる前兆のサインを紹介していきたいと思います。
見逃してはいけないハゲるサイン
ハゲというのは、頭皮と髪の毛のことなので、やはり頭皮や髪の毛にハゲるサインが出やすいです。
頭皮に現れるハゲの前兆には以下の様なものがあり、気にしてみると意外とわかりやすいので、一度確認してみてください。
- 頭皮の色
- 頭皮の硬さ
- 頭皮の動き
- 頭皮の出っ張り
- 万能のツボ「百会」
- 脂漏性皮膚炎
- 抜け毛の量
頭皮の色
意外と気にして見たことがなく、わかりやすいハゲの前兆が「頭皮の色」です。
間違った認識をしている方が多いのですが、頭皮の色が「青白い色」であるのは、頭皮が正常な証です。頭皮の色が青白い色をしていると血行が悪いイメージがあり、逆に赤いと血行が良いというイメージが有りますが、それは大きな間違いです。頭皮の血管は「毛細血管」といって非常に細く、少し血行が良くなったからといって赤くなることはありません。頭皮が赤いのは漢方で言う「於血(おけつ)」という状態で、血液の流れが悪くなったり、頭皮の新陳代謝が悪くなっている状態なのです。
血行が悪くなると細胞の活動が鈍化し、新陳代謝が悪くなり、老化した皮膚が残ることによって頭皮が赤茶色に変化してしまいます。この状態が長く続いてしまうと、フケや皮脂が溜まりやすくなり、頭皮の炎症やハゲの原因となってしまいます。また頭皮の温度は通常、体温より少し低くなっていますが、血行の悪い人はさらに温度が低く血流が悪くなっているので、髪に必要な栄養が送られにくくなり、ハゲの原因になってしまうのです。
頭皮の色は薄いほうが正常で、一番いい状態が「青白い色」、その次が「ピンク」、更に悪くなると「赤色」、一番悪い状態が「赤茶色」となっており、頭皮の状態が悪くなるにつれどんどんと色が濃くなっていきます。頭皮の色は鏡などで見ると簡単にわかることなので、頭皮の状態が気になる方は一度確認してみてください。
頭皮の硬さ
薄毛の方は頭皮が硬くなってしまっている場合が多いというのをご存知でしょうか。
頭皮が硬くなってしまうのは血流が悪くなってしまっているのが原因で、血流が悪くなると新陳代謝が悪くなり、頭皮が硬くなってしまいます。頭皮には頭頂部から前頭部にかけてのみ存在する「帽状腱膜(ぼうじょうけんまく)」という膜があるのですが、この膜が酸素不足や遺伝などの原因によって硬くなってしまいます。頭皮の正常な硬さは、押したときに少し厚みがあり、ゴムを押したような弾力がある状態で、それ以上硬い場合は少し気をつけたほうが良いでしょう。
逆に、全く弾力がなくブヨブヨで柔らかすぎる場合もいい状態ではなく、淀んだ血液「於血」が溜まってしまっている状態です。頭皮の色が「白」に近かったとしても、頭皮が硬すぎたり、柔らかすぎる場合は危険な状態なので気をつけるようにしましょう。
また、固くなってしまう「帽状腱膜」という膜は、頭頂部から前頭部にかけてのみ存在しているので、前頭部からハゲてくる可能性が高いのです。
頭皮の動き
「頭皮の硬さ」とも関係しているのですが、頭皮の状態を確認する際には「頭皮の動き」も重要になってきます。
頭皮が硬くなってしまうと、頭皮がどんどんと動きにくくなっていき、ひどい場合には痛みを感じてしまう場合もあります。手を使うと簡単に動かすことができるので、手を使わずに目を見開いたりした時に頭皮も一緒に動くかどうかを確認すると良いでしょう。頭皮が硬くなっておらず正常な状態の場合は、手を使わずに頭皮を動かすことができます。
また、手を広げて頭に乗せ、指を閉じていった時に頭皮をつまむことが出来るかどうかも頭皮の硬さの目安となっています。頭皮を動かすことが出来なかったり、つまむことが出来ない場合は、頭皮が硬くなってしまっている可能性があるので、頭皮マッサージをするなどして血行を改善すると良いでしょう。
頭皮の出っ張り
気が付くと頭頂部や額に昔はなかったはずの出っ張りが出来ていたことがあるのではないでしょうか。
頭蓋骨というのは、中年になるまで成長し続けると言われており、その結果気が付くと頭頂部や額に出っ張りができているのです。この出っ張り自体は特別悪いものではないのですが、髪の毛にとっては非常に悪影響を与えてしまいます。出っ張っている箇所は皮膚が盛り上がり、突っ張ってしまっているので血行が悪くなりやすく、血行が悪くなると髪の毛の成長が妨げられてしまうのでハゲやすくなってしまいます。ハゲになりにくい方は、頭頂部や額が平らな人が多いとも言われています。
しかし、一度出っ張りが出来てしまうと外科手術でしか解消することができないので諦めるしか無いのですが、あくまでも血行が悪くなりやすいというだけなので、そこまで気にする必要はないかもしれません。
万能のツボ「百会(ひゃくえ)」
「百会」は、頭のてっぺん「頭頂部」にあり、左右の耳の延長線上と鼻からの延長線とが交わるところ、または頭頂部で、両耳を結んだ線と、顔の左右の中心線の交差する位置にあります。「百会」は万能のツボなどとも言われ、体の緊張を解し精神をリラックスさせてくれるツボだと言われています。この「百会」を押してみた時に痛いかどうかが、ハゲる前兆の見極めとなります。「百会」を押してみた時に痛みを感じる方は、頭皮の神経がしっかりしているので、頭皮環境が正常であるということになります。ですが、「百会」を押してみた時に何も感じなかったり、気持ちよかったりすると神経が鈍ってきており、淀んだ血液「於血」が溜まってしまっている可能性があるので、ハゲのサインということになってしまいます。
「百会」は、ハゲ対策としても効果的なツボで、頭皮全体をマッサージするようにしながら中指で押すようにすると緊張が解され、血行が促されることによってハゲの対策へと繋がっていきます。
脂漏性皮膚炎
「脂漏性皮膚炎」は「脂漏性湿疹」や「頭皮湿疹」とも呼ばれている頭皮の疾患の一種で、頭皮にカサブタのような赤い発疹ができるなどの症状があります。また、「フケ」や「かゆみ」などもあり、手で触った時に毛穴がブツブツしているのを感じることが出来ます。この「脂漏性皮膚炎」は頭皮の疾患の一種でありながら、脇の下や眉毛などでも発症してしまう可能性があり、発症する原因としては下記のような要因などがあります。
- ストレス
- ホルモンバランスの乱れ
- 生活習慣の乱れ
- 食生活の乱れ
- カビ
- 皮脂の蓄積
「脂漏性皮膚炎」になってしまうと頭皮の環境が悪化してしまい髪の毛にも悪影響を与えてしまいます。こうなるとハゲる可能性が高くなってしまうので、「脂漏性皮膚炎」の症状がある方は、発症する原因となる要因を改善したり、皮膚科に行って医師に相談するなどして早めに治すようにしましょう。
抜け毛の量
ハゲの前兆として忘れてはいけないのが、なんといっても「抜け毛の量」です。
薄毛になってしまった殆どの方が、ハゲる前兆として「抜け毛の増加」を感じたのではないでしょうか。抜け毛が増える原因は色々とあるのですが、その殆どの場合に「毛根」が関係しています。髪の毛は毎日生え変わるものなので、正常な状態でも80本程度は抜け落ちます。
しかし、毎日それ以上の本数が抜け落ちているとなると、毛根の異常を疑ったほうが良いかもしれません。見たことのある方も多いかと思いますが、毛根には白い粒が付いています。実は白い粒が付いているのが正常な状態で、毛根に異常が発生すると、その粒が黒くなったり、柔らかくなったり、髪の毛ほどに細くなったりしてしまいます。そうなると髪の毛の根本が弱くなってくるので、どうしても抜け毛の量が増えてしまうのです。
また、同じ抜け毛でも短い髪の抜け毛が増えた場合には、生えてきた髪の毛が正常に成長していない可能性があります。その場合はヘアサイクルが乱れてきている証拠なので注意が必要です。抜け毛が増える原因の殆どが「毛根の栄養不足」や「頭皮の血行不良」ですので、気づいたら改善するようにしましょう。
異変を感じたらすぐに対策を
これまでハゲる前兆を紹介してきましたが、それ以外にもちょっとした髪や頭皮の異変もハゲのサインかもしれません。
- 髪の毛が細くなった
- 髪の毛にハリやコシがなくなった
- 頭皮がべたつく
- 寝ぐせがつかなくなった
上記のような些細な変化でもハゲの前兆の可能性があるのです。これらの原因には、皮脂汚れや紫外線などの外的要因、ストレスや栄養不足などの内的要因など様々な要因があります。
まとめ
ハゲの前兆には個人差があり、どの症状が現れるかわかりませんが「抜け毛の増加」は、殆どの人が実感するハゲのサインです。一度ハゲてしまうと改善するのは非常に大変なので、ハゲの前兆を見逃さないように気をつけ、ハゲてしまう前に対策を講じるようにしましょう。