皆さんは「アロマテラピー」というものをご存知でしょうか。名前は聞いたことあるけど、詳しくは知らないという人が多いですよね。アロマと聞くと美容関係だと思うかもしれませんが、実は「アロマテラピー」は育毛にも深く関係しているのです。薄毛や抜け毛でお悩みの方は「アロマテラピー」を知っておいて損はありません。
アロマテラピーとは
「アロマテラピー」は、アロマ(芳香)とテラピー(療法)を合わせた造語で、その名の通り「芳香療法」の事を指します。一般的には、精油(エッセンシャルオイル)、または精油の芳香や植物に由来する芳香を用いて、病気や外傷の治療、病気の予防、心身の健康やリラクゼーション、ストレスの解消などを目的としています。また、人間の身体に本来備わった自然治癒力を高め、健康維持、疲労回復、体調不良などの心身の不調を癒すことで、病気になりにくい体質を作る効果も期待されています。
精油は、自然植物の花や葉、木部、果皮、樹皮、根、種子などの部分に存在する天然の液体のことで、その植物の香り成分が凝縮されて含まれています。精油は直接塗る、ディフューザーで匂いを嗅ぐなど様々な使い方があります。「アロマテラピー」は、病気をピンポイントで治療する西洋医学とは根本的に異なり、期待できる効果は、使用する精油によって違ってきます。精油の数は300種類以上もあり、その中には育毛効果が期待出来る精油もあるのです。
育毛効果が期待できる精油10選
「アロマテラピー」が、育毛にも効果があると言われているのは、下記のような作用があるからです。
- 強壮作用
- 血行促進作用
- 刺激作用
- ホルモン様作用
- ホルモン分泌調整作用
- 皮脂分泌調整作用
- 細胞成長促進作用
- 皮膚軟化作用
- 保湿作用
- 抗炎症作用
- 抗掻痒作用
- 止痒作用
- 抗菌作用
- 殺菌作用
- 発汗作用
しかし、これら全ての作用を持つ精油は存在していません。そこで、いくつかの作用を持った精油を自分でブレンドすることで、自分の頭皮にあった育毛効果のある精油を作ることが出来ます。今回は、数ある精油の中から特にオススメなものを10個紹介したいと思います。
オレンジ・スイート
「オレンジ・スイート」は、オレンジの中でも広く栽培されている種類で、中国では4000年以上も前から食べられています。また、ギリシャ神話に登場する「黄金のりんご」は「オレンジ」のことだとも言われています。「オレンジ・スイート」のアロマオイルは、果実そのままのみずみずしく、甘酸っぱい香りで、年齢を問わず人気があります。刺激が強いものもあり、敏感肌の方は注意が必要です。
イランイラン
「イランイラン」は、マレー語で「花の中の花」を意味し、最も女性らしさを感じる香りと言われています。また、シャネルなどの有名なブランドの香水にも使われており、甘い濃厚な香りは、リラックス作用や催渓があると言われています。さらに、性的感情を盛り上げる効果もあり、インドネシアでは、新婚夫婦が夜を過ごすベットに、イランイランの花びらをまく風習があるそうです。なお高濃度での使用や長時間の使用は、吐き気や頭痛を催すことがあり注意が必要です。
ヒノキ
「ヒノキ」は、脂分を多く含んでおり、ヒノキを擦って火を起こしていたことから「火の木」との名前が付いたと言われています。また、ヒノキの香りは、リラックス作用が強く、安眠を誘い、いびきを抑える効果があるとされており、航空会社がファーストクラスでルームフレッシュナーとして採用していた事もあるそうです。まれに皮膚に刺激があるものがあり、敏感肌の方は注意が必要です。
ユズ(柚子)
「ユズ(柚子)」は、日本から生まれた精油の中で最も親しまれている精油で、日本で柚子は古くから邪気を祓う果物とされています。また、心身に様々な効果があることから、近年では海外のアロマセラピストからも注目を浴びています。
グレープフルーツ
「グレープフルーツ」は、化粧品や香水などによく使われており、学名の「paradisi」は「楽園」を意味し、気分を高める効果があるとされています。また、近年では脂肪を燃焼する働きがあることも証明され、ダイエットや健康食品の香り付けとしても需要が高まっています。
ラベンダー
「ラベンダー」は、世界中で栽培されている人気のハーブで、安眠効果があることで知られています。その優れた作用や効果から「万能精油」とも言われています。なお、低血圧の方は使用量に注意する必要があります。
ローズマリー
「ローズマリー」は、ラテン語で「海のしずく」という意味の「ロスマリヌス」に由来し「若返りのハーブ」「記憶のハーブ」とも呼ばれています。また、ローズマリーの葉には消臭や殺菌作用があるので、肉の臭みを消して鮮度を保つためにも使われ、消化を促すことから、ヨーロッパでは古くから料理に欠かせないハーブとされています。なお、高濃度では皮膚に刺激があり、妊娠初期、高血圧、てんかんの方などは使用を避けるなどの注意が必要です。
カモミール・ジャーマン
「カモミール・ジャーマン」は、ハーブティーでもお馴染みのハーブです。主要成分である「カマズレン」により、綺麗な青色をしていることから「カモミール・ブルー」とも呼ばれています。なお、妊娠初期の方は使用を避け、キク科やブタクサにアレルギーのある人は注意が必要です。
カモミール・ローマン
「カモミール・ローマン」は、ギリシャ語では「地面のリンゴ」という意味を持ち、芝生代わりに庭に敷きつめる花として「ガーデンカモミール」とも呼ばれています。また、ヨーロッパでは古くから「女性と子供の精油」とも呼ばれており、作用が穏やかなので、子供にも使用できる民間治療薬として、一般家庭でも親しまれ、鎮静剤などとして日常的に使用されています。さらに、欧米ではカウンセリングの不安解消の治療薬として「カモミール・ローマン」が使用されています。なお、高濃度での使用や長時間の使用は、吐き気や頭痛を催すことがあり注意が必要です。
ベルガモット
「ベルガモット」は、紅茶のアールグレイの香り付けにも使われており、名前の由来はイタリアの小都市「ベルガモ」からきています。1700年代前半にイタリアのフェレンツェで民間治療に使われ、イタリアでは広く民間治療に使われるようになったという歴史があります。なお、高濃度では皮膚に刺激があるので注意が必要です。
まとめ
今回は育毛効果が期待できる精油を紹介しました。これらの中から一つを使えばいいというわけではなく、香り、効果、効能などから自分に合った精油を選んで、ブレンドして使用するといいでしょう。「アロマテラピー」を用いた育毛対策、是非試してみてはいかがでしょうか。