薄毛対策をするなら出来るだけ早いほうが良いと言うのをご存知でしょうか。髪の毛はその性質上、年齢を重ねれば重ねるほど抜け毛が増え、薄毛が進行してしまいます。育毛をするのであれば、薄毛があまり進行していない早い時期から始めたほうが効果が高いのです。将来、年齢を重ねてからハゲてしまわないためにも若いうちに育毛を始めるようにしましょう。
育毛と発毛の違い
混同されてしまいがちですが「育毛」と「発毛」は全く違うものです。頭皮や髪の毛の状態によって対策方法は変わってくるので、自分の頭皮や髪の毛の状態をしっかりと把握するようにしましょう。
育毛とは
育毛は今ある髪の毛を抜けにくくし、正常な髪の毛を育てることを指し、髪の毛の成長を促進させ、抜け毛を防ぐことによって薄毛を予防することが目的で、下記のような効果を期待することが出来ます。
- 新陳代謝を活性化させ、育毛を促進する
- 頭皮の乾燥を防ぎ、環境を整える
- 頭皮の血行を促し、髪の成長を助ける
- 頭皮の炎症や雑菌の繁殖を防ぎ、抜け毛を防ぐ
あくまでも、今ある髪の毛を正常に育て、薄毛を予防することが目的なので、既に髪の毛が抜け落ちてしまっている場合は効果を期待することが出来ません。
発毛とは
発毛は毛母細胞を活性化させ、細胞分裂を促し、新しい髪の毛を生やすことが目的です。「発毛剤」と呼ばれるものには「育毛剤」とは違い医薬品に指定されたものが多く、強い効果を期待することが出来ますが、それに比例して「ミノキシジル」や「プロペシア」に代表されるように下記のような副作用も伴う場合があります。
- 低血圧
- 肌荒れ・ニキビ
- 多毛症
- 性欲減衰・性的不能
- 勃起不全
- 精子の減少
- 射精不全
- 胃の不快感
- 腹痛
- 頭痛
さらに、頭皮との相性が悪いと、逆に頭皮環境を悪化させ、抜け毛を誘発してしまう可能性もあります。ですので、「発毛剤」を使用する場合は、医師にしっかりと相談するなどして「育毛剤」よりも気を使う必要があります。
育毛を始めるタイミング
育毛は早めに始めたほうが良いと言われても、具体的にはいつ始めれば良いのかわかりませんよね。答えは簡単で、育毛を始めるタイミングは早ければ早いほど良いのです。出来ることなら今すぐにでも始めたほうが、将来の不安を減らすことが出来ます。しかし、簡単に育毛と言っても、それなりに費用がかかってきますし、0から始める場合には知識も必要となってきます。ですので、少しでも「最近抜け毛が気になる」と思ったタイミングで始めるのがいいと思います。
また、育毛と一口に言っても、様々な方法があります。ちょっと抜け毛が気になった程度では、高い育毛剤などを使う必要はありませんし、使う気にもなりませんよね。なので、今回は簡単に出来る育毛で、あまりお金をかけなくてもいい育毛方法を紹介したいと思います。
生活習慣の改善で育毛を
今日からでも始められる育毛の代表に「生活習慣の改善」があります。特に「食生活の改善」が簡単なのでオススメです。育毛に効果的な食べ物のほとんどが健康にも良い食べ物なので、食事に少し気を使うだけで、育毛効果も健康も手に入れることができます。食事は毎日するものですし、いつもの食事に下記のような育毛効果の期待されている食べ物を少しプラスするだけなので、気軽にできて簡単ですよね。
めかぶ
「めかぶ」には「フコダイン」という成分が豊富に含まれています。「フコダイン」には、コレステロール低減作用、抗酸化作用、血糖値の上昇を抑える作用、胃の疾患を改善する作用、アレルギー緩和作用などがあり、保湿、腸内環境の正常化、肝機能の向上などの効果があります。さらに、「フコダイン」には「FGF-7」や「IGF-1」といった髪の毛の成長を促す成長因子を増やす働きがあるため、研究結果によると育毛促進作用もあると報告されています。また、「めかぶ」のヌルヌルは「ヒアルロン酸ムコ多糖体」という成分で、この成分は保水効果が高く、美肌効果もあると言われており、最近の研究ではガン細胞の増殖を防ぐ働きもあるとして、乳がんを抑制する作用もあるという研究結果も明らかになっています。
ヨーグルト
「ヨーグルト」には「乳酸菌」が豊富に含まれています。「乳酸菌」がダイエットや美肌などに良いというのは有名ですが、実は育毛効果もあるのです。「ヨーグルト」に限らず「キムチ」や「チーズ」などの発酵食品には、「IGF-1（インスリン様成長因子）」を増やす作用のある「アミノ酸」を増加させる働きがあります。「IGF-1（インスリン様成長因子）」は、筋肉、骨、皮膚、内臓、神経、唾液などに含まれるアミノ酸の結合体で、免疫力の向上、肌の老化防止などの働きがあるので、アンチエイジングにも効果があると言われています。
魚
魚には良質な「タンパク質」が多く含まれているので、髪の毛にとって良いと言われているのは有名ですよね。ですが、それ以上に育毛効果が期待されているのが、イワシなどの青魚に含まれている「DHA」と「EPA」です。「DHA」と「EPA」には、血中のコレステロール値と中性脂肪値を下げる効果があるので血液をサラサラにすることが出来ます。血液がサラサラになると、血管への負担が減り、育毛・発毛を期待することが出来るのです。なお、「DHA」と「EPA」が豊富に含まれている青魚には以下の様なものがあります。
- イワシ
- サンマ
- アジ
- サバ
- カツオ
この通り「DHA」と「EPA」が豊富に含まれているのは高級魚ではなく、大衆魚がほとんどですので、普段の食事でも気軽に食べることができるのも嬉しいポイントです。
米
最近はパン食の人が増えてきて「米」をあまり食べない人が多いそうですが、「米」は美味しいだけでなく、以下の様な育毛にとって重要な栄養素が豊富に含まれています。
- タンパク質
- 糖質
- 脂質
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンE
- 亜鉛
- 鉄分
- 食物繊維
- カルシウム
- マグネシウム
この中でも特に育毛にとって重要なのが以下の4つの栄養素です。
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンE
- 亜鉛
「ビタミンB1」には、疲労回復や神経機能、脳内伝達物質を正常に保つ働きがあります。「ビタミンB2」には、細胞の再生を助け、老化を防止してくれる効果があります。「ビタミンE」には、抗酸化作用があり、若返りを助けてくれます。「亜鉛」は、ミネラルの1種で、皮膚や髪の毛を美しく保つ作用があります。
また、「米」に含まれる「糖質」は、パンなどの小麦のものと比べてゆっくりと消化されていく傾向にあるので、腹持ちがよく、血糖値の急激な増減がないため、糖尿病など生活習慣病のリスクが少ないとも言われています。「米」には、もみ殻だけを取りぬか層が付いたままの「玄米」、その「玄米」からぬか層を半分ほど落とした「5分つき米」、ぬか層を7割ほど落とした「7分つき米」、ぬか層を全て落とし胚芽だけを残した「胚芽米」、胚芽まで全てを落とし完全に精米した状態の「白米」があります。ここが気をつけたいポイントで「胚芽米」まではあるのに「白米」になるとなくなってしまう下記のような栄養素もあります。
- GABA
- γ-オリザノール
- フェルラ酸
- イノシトール
- ポリアミン
「GABA」には、ボケ防止、リラックス効果が、「γ-オリザノール」には、老化防止、若返りの抗酸化作用が、「フェルラ酸」には、美肌効果や抗酸化作用が、「イノシトール」には、育毛効果、生活習慣病予防効果が、「ポリアミン」には、育毛効果、アンチエイジング効果がそれぞれあります。ですので、普段「白米」を食べている方は、出来るだけ「胚芽米」までの状態で食べるようにすると育毛効果を得ることが出来ます。
にんにく
「にんにく」は「育毛剤」に含まれていることがあるほど育毛効果が期待されている食べ物です。「にんにく」の育毛効果の秘密は「S-アリルシステイン」にあります。「にんにく」には、強い抗酸化作用があり、がん予防やアルツハイマー予防にも効果があると言われている「S-アリルシステイン」が含まれています。この「S-アリルシステイン」には知覚神経を刺激して育毛効果のある「IGF-1」を増やす効果があります。また、「にんにく」の臭いの元となっている「アリシン」にも抗酸化作用があり、それに加え、血行促進作用もあると言われています。
納豆
「納豆」の原材料は「大豆」なのですが、「大豆」に含まれている「大豆イソフラボン」は、女性ホルモンの「エストロゲン」と似た働きをするので育毛に効果的だと言われています。さらに、髪の毛にとって良いと言われている「鉄分」や「亜鉛」も含まれているので、積極的に食事に取り入れると良いでしょう。
ザクロ
「育毛剤」には「ザクロ」が含まれているものも多くあり、育毛効果だけでなく美容効果も期待することが出来ます。「ザクロ」には、女性ホルモンの「エストロゲン」と似た働きをする「植物性エストロゲン様物質」が含まれています。この成分が、肌の調子を整えてくれ、髪の毛の成長と育毛に効果のあるコラーゲンを作ってくれるので積極的に摂取していくといいでしょう。
まとめ
ちょっと抜け毛が気になった程度では育毛を実践せずに、多くの人が薄毛が進行し悲惨な状態になってから育毛を始めます。年齢を重ねてもフサフサの髪の毛を維持するために、薄毛が進行する前に育毛を始めるようにしましょう。自分はまだ若いから大丈夫などと思わないでください。薄毛との戦いは今この瞬間から始まっているのです。
