見た目が年齢より上に見られてしまう原因としては、シミ、シワ、薄毛などがあると思いますが、白髪も間違いなく年齢より上に見られる原因になってしまいます。歳相応の白髪であれば、それほど気にすることはないのですが、10代、特に高校生などの学生の若白髪の場合はどうしても気になってしまうと思います。
若白髪の原因
髪の毛は「メラノサイト」が作り出す「メラニン色素」が定着することによって黒い色になります。白髪というのは、この「メラニン色素」を作り出している「メラノサイト」の働きが悪くなり、黒髪のもとである「メラニン色素」を作り出せなくなることが原因と言われています。しかし、「メラノサイト」の働きが悪くなる主な原因は「老化」によるものですので、若白髪の場合は「老化」以外の別の原因があります。
10代の若白髪の原因は「遺伝」がほとんど
白髪だけでなく薄毛等の場合もそうなのですが、髪の毛というのは非常に遺伝の影響が出やすい箇所です。両親の家系のどちらかが薄毛の場合、通常の人と比べて将来薄毛になる確率は間違いなく高くなってしまいます。それと同じく、白髪の多い家系というものも存在し、両親のどちらかがそういった家系の場合、白髪が生えてくる年齢などに影響してきます。
若くして白髪が生えてきてしまった場合は、両親のどちらかが若白髪である可能性があります。そういった場合、これといって改善する方法はなく、潔く受け入れてしまうしかありません。幸いにも、薄毛や抜け毛などと違って白髪は白髪染めさえしてしまえば目立たなくすることができるので、どうしても気になる方は、その場しのぎでしかありませんが白髪染めで対処するようにすると良いでしょう。
一般的には、統計的に見みると「長男は母方」「長女は父方」の遺伝的影響を受けやすいといわれています。しかし、若白髪と遺伝の関係性は医学的にはまだはっきりと解明されたわけではなく、統計だけで判断すると親からの遺伝という可能性が一番高いというだけで、下記のような他の原因で白髪が生えてきてしまっている可能性もあります。
- ストレス
- 栄養素の不足
- 生活習慣の乱れ
- 血液の不足
- 病気
ストレス
人間は多大な「ストレス」を受けると、髪の毛が抜けてしまったり、白髪になってしまことがあります。身体がストレスを感じると、毛細血管が収縮してしまうので、「メラノサイト」などの細胞の働きを弱めてしまい、白髪の原因となってしまうことがあるのです。
ストレスが原因の場合は、できるだけストレスを受けないような生活を心がけるようにしましょう。ですが、生きていくうえで人間誰しもがストレスを受けてしまう状況があると思いますので、その場合は決して溜め込むことはせず、どんな方法でもいいので速やかに発散するようにしましょう。また、ストレスというのは、知らないうちに溜め込んでしまっているものなので、定期的に好きなことをするなどして発散するようにすると尚いいでしょう。
栄養素の不足
健康で黒い髪の毛を保つためには、ミネラル、アミノ酸、ビタミン類などが必要になってきます。しかし、ミネラル、アミノ酸、ビタミン類などの栄養素は、生きていくためにも必要な栄養素ですので、不足してしまうと髪の毛に栄養素が送られる前に生命維持のために消費してしまいます。髪の毛は生命維持とは直接関係がないので、どうしても栄養素が送られる優先順位が低くなってしまうのです。
対策としては、日頃からの食生活に気をつけ、バランスよく食事を摂るしかありません。若いうちによくやってしまいがちな、無理なダイエットも栄養不足を招いてしまう可能性があります。無理なダイエットで身体の栄養が不足してしまうと、頭皮や髪の毛の細胞が弱くなってしまい、白髪だけでなく薄毛や抜け毛の原因にもなってしまいます。
また、若白髪は遺伝の次に食事による影響が大きいと言われています。インスタント食品、レトルト食品、加工食品、お菓子を頻繁に食べている場合は、ほぼ確実にミネラルバランスが乱れていると言えます。白髪が生えてくる原因の一つとして、「ミネラル」の不足、特に「銅」が不足してしまう事が大きいと言われています。「メラニン色素」は、「チロシン」というアミノ酸に「チロシナーゼ」という酵素が作用し「チロシン」が「メラニン」へと変化していきます。この「チロシナーゼ」には「銅」が含まれています。「銅」が不足してしまうと、この「チロシナーゼ」が正常に機能しなくなってしまい、黒髪を作り出す「メラニン色素」が不足し、白髪が生えてきてしまうのです。また、インスタント食品、レトルト食品、加工食品、お菓子ばかりを食べていると、栄養バランスも乱れてしまうので、髪の毛だけでなく健康に害を及ぼしてしまう可能性もあります。
生活習慣の乱れ
不規則な生活や睡眠不足は、身体だけでなく、髪の毛にも悪影響を与えてしまいます。髪の毛は寝ている間に成長するもので、特に22時から2時までの間の4時間は成長ホルモンが大量に分泌されて髪の毛の成長を促しています。ですので、22時から2時までの4時間は出来る限り睡眠状態にある方がいいと言えるでしょう。また、睡眠不足はストレスの原因になってしまいますので、しっかりと睡眠時間を確保するようにしましょう。
血液の不足
日頃から貧血気味の方や、初潮、出産などの血液が著しく欠乏するタイミングで白髪が生えてきてしまう可能性があります。食事などで摂取した栄養素は、血液によって頭皮や髪の毛を含む全身に運ばれています。ですが、栄養素は生命の維持に関わる重要な箇所に優先的に運ばれるようになっていますので、生命の維持とは無関係な頭皮や髪の毛に栄養素が運ばれるのは全身をめぐって余った血液のみになります。栄養不足もそうなのですが、血液が不足してしまっている場合も、髪の毛に栄養素が十分に届かず、白髪が生えてくる原因となってしまうのです。
病気
上記のようなことに当てはまらず、急激に白髪が増えてしまった場合は、何かしらの病気が原因の可能性が考えられます。若白髪を引き起こす病気としては、貧血症、慢性的な胃腸に関する病気、甲状腺の病気、かいよう性大腸炎、吸収不良症候群、マラリアなどが原因として考えられます。そういった場合は、一刻も早く病院で医師の診断を受けるようにした方がいいでしょう。
若白髪の改善
出来ることなら改善したい若白髪ですが、若白髪に限らず「白髪」は一度なってしまうと治すのが難しく、殆どの場合が完全な黒髪には戻すことが出来ないのが現状です。また、若白髪の原因の98％が「遺伝」だと言われており、「遺伝」が原因の場合は改善する方法がありません。しかし、それ以外の「ストレス」「栄養素の不足」「生活習慣の乱れ」「病気」が原因の場合は、原因を改善すれば白髪を改善し、生えてくる量を減らすことができます。
若白髪の原因が「遺伝」の場合は、改善することが出来ないので、白髪染めなどで目立たなくすることしか出来ません。白髪は量が少ない場合は切って対処する事ができますが、大量に生えてしまっている場合は切って対処することもできませんので、白髪染めに頼るしか無いのです。また、白髪が気になると、ついつい抜いてしまいたくなりますが、白髪を抜くことは絶対にしてはいけません。
白髪を抜くのは絶対にNG
よく、白髪を抜くと余計に白髪が増えるなどと言われることがありますが、これは全く根拠の無い間違った知識です。しかし、白髪を抜くことは絶対にNGで、白髪を抜くと毛根や毛穴を傷つけてしまい、そこが炎症を起こしてしまいます。炎症を起こしてしまうと、白髪が生えるどころか、その毛穴からは髪の毛が生えてこなくなり、白髪が気にならなくなる代わりに「薄毛」に悩まされることになってしまいます。ですので、白髪が気になるからといって、白髪を抜くという行為は絶対にしてはいけないのです。
黒ゴマが白髪対策に有効
黒ゴマに含まれている「アントシアニン」には、メラニン色素の形成を促進し、白髪を予防してくれる作用があります。また、黒ゴマには「タンパク質」も含まれており、健康な髪や爪を作るのに必要な成分となっています。本来であれば、白髪を防止してくれる栄養素であっても、一度生えてしまった白髪を黒髪に戻すことは難しいですが、黒ゴマを食べ続けることで黒髪が生えてきたという口コミもあるので、試してみる価値はあるのではないでしょうか。
ただし、黒ゴマは硬い殻で覆われており、そのまま食べても体内に栄養素を吸収することが出来ないので、これらの栄養素を効率よく摂取したい場合は「すりゴマ」にして食べるようにしましょう。
まとめ
白髪の研究はどんどんと進んできているので、近い将来白髪を完全に治療する方法が発見されると言われています。さらに、白髪の原因や改善方法などは完全には解明されていないので、思いがけないことがきっかけとなって白髪が改善する可能性もあるのです。ですので、若白髪になったからといって諦めずに、今回紹介した方法などで改善を目指してみてください。
