皆さんは「コーヒーには育毛効果がある」「コーヒーを飲むと薄毛になる」などの噂を聞いたことはないでしょうか。インターネットで検索してみるとコーヒーが髪に与える影響についての情報は、様々なものが溢れかえっています。髪に良いの?悪いの?どっち???と答えを探してる方も多いことでしょう。そもそもコーヒーというのは「毒にも薬にもなる」と言われるほど、はっきりとメリット・デメリットがある飲み物です。コーヒーと髪の関係についても、飲む時間帯や飲む量、飲み方などメリットやデメリットがあるようです。
コーヒーを飲むメリットに関しても、1日に3~4杯程度飲んだ場合のメリットですので、メリットがあるからといって飲み過ぎてしまうのは良くありません。
コーヒーを飲むメリット
コーヒーのメリットには下記のようなものがあります。
- 眠気や疲労感を取り除く
- 思考力や集中力が増す
- 呼吸機能を高める
- 運動機能を高める
- 強心作用
- 利尿効果
- 消化促進
- 二日酔いの解消
- 血流の促進
- 毛細血管の拡張
- 脂肪分解効果
- ボケの防止
- パーキンソン病の予防
- 肝臓ガンや消化器官のガンなどの予防
- コレステロール値を下げ、動脈硬化を予防
コーヒーを飲むことによって生じるメリットの中でも、髪の毛に良いと言われているのは、血流の促進効果と毛細血管の拡張効果です。髪の毛に必要な栄養素は、血液によって運ばれてくるので、毛細血管が細くなってしまったり、血流が減少してしまうと、髪の毛に必要量の栄養素が届かなくなってしまいます。あの「AGA(男性型脱毛症)」の治療薬である「ミノキシジル」は、毛細血管を拡張させ、血流を促進することによって発毛を促していると言えばお分かりいただけるのではないでしょうか。大半の育毛対策や薄毛予防も、毛細血管を拡張させ、血流を促進することに重きが置かれています。また、体温が下がってしまうと頭皮が固くなり、毛細血管が血行不良を起こし、育毛を妨げる原因となってしまいます。ホットコーヒーを飲むことで体が温まり、血行不良が解消されることによって、育毛へと繋がると言われています。
コーヒーを飲むデメリット
コーヒーを飲むメリットとは逆に、コーヒーを飲むことによって生じるデメリットには下記のようなものがあります。
- 空腹時の胃酸過多
- カフェインによるアデノシンの抑制
- カフェインの過剰摂取によるパニック障害の誘発
- 貧血
コーヒーを飲むことによって生じるデメリットは、そのほとんどが過剰摂取によるものなのですが、その中でもカフェインによる「アデノシン」の抑制が「コーヒーを飲むと薄毛になる」と言われている理由です。「アデノシン」はエネルギー生成などに関わる物質で、毛母細胞に働きかけて髪の毛の成長を促進する物質であることが明らかになっています。この「アデノシン」には睡眠状態スイッチの役割もあるため、就寝前から起床後に多く分泌されると言われています。ですので、コーヒーを飲む場合は「アデノシン」を抑制してしまわないように、「アデノシン」の邪魔にならない時間帯である日中から就寝数時間前に飲むのが良いとされています。また、いくら飲んでも大丈夫な時間帯だからといって飲みすぎないようにしましょう。
上手に付き合うコツ
実際のところ、コーヒーを飲むことで薄毛になるのか、育毛に効果があるのかは、今現在の研究結果では断言することが出来ません。しかし、コーヒーを飲むことで睡眠促進作用のある「アデノシン」が抑制されることは事実です。「アデノシン」が抑制されると、睡眠不足に陥ってしまう可能性があります。睡眠不足は育毛の大敵ですので、コーヒーを飲む場合は就寝前は避けるようにしましょう。
髪の毛は90%以上が「ケラチン」と呼ばれるタンパク質で作られているのですが、コーヒーを飲むことで、その「ケラチン」を生成するのに必要な「亜鉛」が不足してしまいます。コーヒーには「タンニン」という成分が含まれており、この「タンニン」の作用により亜鉛不足を引き起こしてしまうのです。「亜鉛」は髪の毛に必要な成分の中でも、特に摂取しづらい成分だと言われていますので、コーヒーの飲み過ぎによる亜鉛不足には注意しましょう。コーヒーを飲んだとしても、1日に2杯~3杯までにしておき「亜鉛」が不足するのを抑えましょう。
また、コーヒーに砂糖を入れる人がいますが、砂糖の過剰摂取は育毛に悪影響を与えてしまいます。体内に摂取された砂糖を消化するためには、ビタミンやミネラルを必要とします。ミネラルには、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅などの育毛に必要な成分も含まれているので、砂糖を消化するために使ってしまうと、育毛に使う分が足りなくなります。また、ビタミンB群も育毛には必要な成分で、頭皮の新陳代謝を活性化したり、タンパク質が髪になるのを補助したりしているので、不足すると育毛に悪影響を及ぼします。それに加え、砂糖を過剰に摂取すると、頭皮の皮脂が過剰に分泌され、薄毛や抜け毛の原因にもなりますので、コーヒーを飲む場合には出来るだけ砂糖を入れないようにした方がいいでしょう。
まとめ
ここまでの情報をまとめると、コーヒーを飲んで良いのは1日2杯~3杯までで、砂糖はなるべく入れないようにし、就寝前にはなるべく飲まないようにしましょう。これらは、あくまで目安であって、1日に2杯~3杯までに抑えたからといって確実に育毛効果を得られ、薄毛を避けられるわけではありません。ですので、あまり気を使いすぎてストレスを溜めこまないようにしましょう。ストレスは頭皮や髪の毛の大敵なので、溜め込んでしまうと確実に悪影響が出てしまいます。