薄毛や抜け毛が気になり始めた方が、まず初めに手を出すのが育毛剤ではないでしょうか。そこで気になるのが、育毛剤とドライヤーの優先順位、「育毛剤を塗布してからドライヤー」なのか「ドライヤーで乾かしてから育毛剤」なのか。育毛剤を付けた後にドライヤーを使えば、髪の毛はサラサラになって気持ちがいいけど、ドライヤーの熱で育毛剤の効果が薄れそう。先にドライヤーで乾かしてから育毛剤を付けた方が、よく浸透する気がするけれど、塗布後に髪が育毛剤でベタつく。こういった悩みを抱えている方は意外と多いのではないでしょうか。
育毛剤とドライヤーの順番を間違うと育毛剤の効果が半減
育毛剤を付けた後の乾燥は「自然乾燥」が基本で、ドライヤーで乾かすにしても冷風で乾かさないといけません。ドライヤーの温風は育毛剤の成分にも頭皮にもよくないのですが、濡れた頭皮に育毛剤を塗布するのもよくありません。さらに、髪の毛が乾いていない、火照った状態の頭皮に育毛剤を塗布してしまうと、頭皮が蒸れて雑菌が繁殖しやすくなったり、育毛成分が蒸発してしまいます。なので、洗髪後はタオルで拭いて、冷風のドライヤーで乾燥させてから育毛剤を塗布するのがベストだとされています。
せっかく自分にあった質のいい育毛剤を使い、念入りに塗布していても、頭皮がドライヤーの温風で熱を持っていたり、反対に濡れた状態だったりしても育毛剤の効果は半減してしまいます。育毛剤を付ける前には、地肌がサラッとしていて、適度に熱が冷めている状態になるまでタオルと冷風で乾燥させるようにしましょう。
育毛剤とドライヤーの理想的な順番
育毛剤とドライヤーの順番は、脂性肌の人もいれば、乾燥肌気味でフケ症という人もいるので、地肌の状態や、薄毛の進行具合によっても変わってきます。ですが、一般的に下記のような順番が育毛剤とドライヤーの理想的な順番と言われています。
1. タオルドライ
洗髪後のお風呂あがりにまずしなければいけないのが「タオルドライ」です。タオルドライの時は、地肌をゴシゴシ擦るように拭くのではなく、髪の毛や頭皮についた水分を拭ってあげるイメージで優しくするようにしてください。ゴシゴシと地肌を擦るのも、優しく髪の毛や頭皮を拭うのも、それほどタオルが水分を吸う量に違いはないので、地肌や髪の毛を傷めないように優しく水分を拭きとってあげましょう。どうせドライヤーで乾かすからと思ってタオルドライを省いてしまうと、頭皮で雑菌が繁殖し薄毛や抜け毛の原因になるだけではなく、頭皮の乾燥や火照りの原因にもなっていますので、必ずタオルドライは行うようにしましょう。
2. ドライヤー(温風)
次にドライヤーですが、まずは温風で髪の毛と頭皮を乾かしていきます。この時に、同じ箇所ばかりにドライヤーの温風を当てるのではなく、ドライヤーを持った手を常に動かすようにし、髪の毛や頭皮全体を均等に乾かすようにしましょう。髪の毛が濡れたままで放っておくと、頭皮で雑菌が繁殖し、臭い、痒み、フケなどの原因となってしまうので、しっかりと乾かしましょう。ここで注意したいのが、ドライヤーの温風で乾かすのは8割程度までで、完全には乾かしてはいけません。
3. ドライヤー(冷風)
温風で8割程度まで乾いたら、次は冷風で乾かしていきます。温風で完全に乾かしてしまうと頭皮が乾燥しすぎる可能性があるので、途中で冷風に切り替え、頭皮の乾燥を防ぎましょう。頭皮が乾燥しすぎてしまうと、フケの原因になったり、毛穴が閉じて頭皮が固くなり、育毛剤が浸透しにくくなるので注意しましょう。冷風で乾かすことで、頭皮の火照りを軽減し、雑菌の繁殖を防ぎ、育毛剤が蒸発するのを防ぐことが出来ます。
4. 育毛剤を塗布
ここまできたら、次はいよいよ育毛剤を塗布していきます。ドライヤーの冷風によって、しっかりと頭皮の熱が冷め、地肌がサラッとしてしていることを確認してから塗布するようにしましょう。もしも、まだ頭皮が火照っていたり、水分が残っていたりする場合は、もう一度ドライヤーの冷風で乾かすようにしてください。
5. 自然乾燥かドライヤー(冷風)
育毛剤を塗布すると、再び頭皮や髪の毛が濡れた状態になります。通常は、このまま放置して自然乾燥させることが好ましいのですが、すぐに外出しなければいけない時や、どうしても濡れているのが気になる場合は、ドライヤーを使って乾燥させても構いません。ただし、この時のドライヤーは必ず冷風で使うようにしてください。温風で乾かすと、頭皮が再び火照ってしまう上、育毛剤が蒸発して効果が半減します。また、この時も同じ箇所を集中して乾かすのではなく、髪の毛と頭皮全体を満遍なく乾かすようにしましょう。
ドライヤーによる乾燥肌
薄毛や抜け毛が進行し、地肌の露出が多くなっている場合は、刺激の強すぎる洗髪剤や、ドライヤーの温風の影響で、地肌が傷ついてしまう場合があります。また、地肌の露出はそれほどでもない場合でも、地肌が乾燥しやすく、フケが多い体質の人もいます。こういった場合は、育毛剤の成分が刺激となって、地肌の炎症を招いたり、痒み、発赤、発疹といった肌トラブルになる恐れがあるので、育毛剤を使用する前に皮膚科を受診し、肌トラブルを優先的に解決するようにしましょう。
育毛剤の使用開始と同時に肌トラブルが発生している場合は、肌のコンディションそのものだけでなく、育毛剤中の成分にアレルギー症状が起こっている可能性もあるので、直ちに育毛剤の使用をやめ、すぐに皮膚科を受診するようにしたほうがいいでしょう。特に毛穴から発疹が出てしまうと、毛根が痛んで脱毛を早める可能性もあるので、育毛のためにもまずは頭皮の肌トラブルを改善することからはじめましょう。
まとめ
このように育毛剤を使用する前にドライヤーで乾かすのが、育毛剤とドライヤーの理想的な順番だと言われています。また、基本的に育毛剤とヘアケア用品は併用することができますが、併用する際には育毛剤の浸透を妨げないように注意して使用するようにしましょう。