世の中には様々な育毛ケアがあり、薄毛や抜け毛などの頭皮の悩みを抱えている方はネットで検索したり、独学でケアしたりしている方も多いと思いますが、実は間違った育毛ケアをしてしまうと逆効果になってしまう可能性があるのです。
頭皮のブラッシング
頭皮のブラッシングには血行を良くする効果があり、比較的簡単な育毛ケアなので、行っている方も多いと思いますが、ブラシの先端は尖っているので頭皮を過剰に刺激してしまい傷などの原因となってしまう可能性があります。
血行が悪くなると「びまん性脱毛症」や「老人性脱毛症」の原因となってしまう可能性があり、頭皮のブラッシング自体は血行を良くし育毛に効果があるので悪くはないのですが、頭皮のブラッシングをする際には、ブラシの選び方、ブラッシングの方法に注意する必要があります。
ブラシの選び方
まず、頭皮ブラッシングの際のブラシですが、プラスチック製のブラシは静電気が起こりやすく、頭皮に過剰に刺激を与えてしまうためブラッシングには向いていません。木柄で柔毛のブラシであれば、静電気が起こりにくく、毛も柔らかいので頭皮に与える刺激も少なく、傷をつけることもないのでブラッシングに向いています。
最近では、育毛専用の「育毛ブラシ」なども販売されており、身近なものとなっているのですが、多くの方が「育毛ブラシ」を間違った使用方法で使ってしまっているので逆効果となってしまっています。
ブラッシングの方法
「育毛ブラシ」の間違った使い方として一番多いのが、頭皮に押し付けてブラッシングをするというものです。ブラシを押し付けてブラッシングをすると頭皮が赤くなり、血行が良くなったと勘違いしてしまいがちですが、ブラッシングをして頭皮が赤くなるのは血行が良くなっているわけではなく、頭皮が充血したり、頭皮に内出血が起こってしまっているからなのです。
ですので、ブラッシングを行う際は、強い力を込めて行うのではなく、優しく丁寧に髪の毛を解くようにしながらブラッシングしてあげることで、頭皮を傷つけることなく育毛効果を期待することができます。
また、ブラシを強く押し付けてブラッシングをしてしまうと下記のような問題が発生してしまう可能性があります。
- 毛細血管の問題
- 衛生状態の悪化
- 頭皮の硬化
毛細血管の問題
頭皮には無数の毛細血管があり、その毛細血管を通って血液が頭皮や髪の毛に必要不可欠な栄養素を運んでくるのですが、ブラッシングによって頭皮の毛細血管を傷つけてしまうと、頭皮や髪の毛に栄養素が送られにくくなってしまい、ブラッシングによって育毛効果を得るはずが、逆に薄毛や抜け毛を進行させてしまう原因になってしまいます。
衛生状態の悪化
「育毛ブラシ」を使ってブラッシングをするとブラシに頭皮の皮脂などの汚れが付いてしまうのですが、綺麗に洗い、清潔な状態を保っていないと雑菌が繁殖してしまい、次にブラッシングした際にブラシから頭皮に汚れが移ってしまう可能性があります。
頭皮が汚れてしまうと、毛穴が詰まるなどの原因によって、薄毛、抜け毛が進行してしまうかもしれないので注意する必要があります。
頭皮の硬化
ブラッシングを定期的に行っていると、ブラシの刺激に頭皮が慣れてきてしまい、手などに出来るマメなどと同じように角質層が分厚くなってきてしまいます。角質層が分厚くなり、頭皮が硬くなってしまうと、血流が悪くなり、血行が阻害され、血液によって運ばれるはずの栄養素が頭皮や髪の毛に届かなくなり、薄毛や抜け毛が進行してしまいます。
この様に間違ったブラッシングをしてしまうと、育毛にとって逆効果となってしまい、薄毛や抜け毛などの頭皮の問題を進行させてしまう可能性があるので、もしもブラッシングをする際には正しい道具を使い、正しいやり方で行うように注意しましょう。
頭皮マッサージ
「頭皮マッサージ」にも、頭皮のブラッシングと同じように血行を促進する効果があり、マッサージを行うことによって頭皮の代謝が促され、育毛の効果を得ることができますが、やり方を間違えると頭皮に負荷をかけてしまい逆効果になってします。
頭皮マッサージ専用のブラシや器具
頭皮マッサージ専用のブラシや器具なども販売されていますが、そういったものはお手軽に見えて、実は扱いが非常に難しく、使い慣れていない素人が使うと頭皮を傷つけてしまう可能性があります。ですので、独学、自己流で頭皮マッサージ専用のブラシや器具を使うくらいなら、自分の指でマッサージを行ったほうが育毛効果を期待することができます。
力の入れ過すぎ
爪を立てるのは頭皮に傷がついてしまうのでもちろんダメなのですが、自分で頭皮マッサージを行っている方で意外と多いのが、マッサージの際に力を入れすぎてしまっているというものです。薄毛や抜け毛に悩まされている方は頭皮が硬化し、硬くなってしまっている方が多いのですが、頭皮が硬くなってしまっていると頭皮を柔らかく解そうとして、どうしてもマッサージの際に力を入れすぎてしまいがちです。
しかし、力の入れ過ぎは育毛にとって逆効果で、力任せにマッサージをしてしまうと、頭皮の毛細血管に傷がついてしまい、切れてしまう可能性があります。頭皮や髪の毛に必要な栄養素は毛細血管を通って血液が運んできてくれているので、毛細血管が切れてしまうと血液によって運ばれている必要不可欠な栄養素が不足してしまい、細く、弱く、頼りない、薄毛や抜け毛の原因となる髪の毛しか育たなくなってしまいます。さらに、力を入れ過ぎることによって、肩こりなどになってしまい、血行が悪くなり、頭皮や髪の毛にとって逆効果になってしまう場合もあります。
長時間のマッサージ
また、マッサージは気持ちいいがあまり、長時間やってしまいがちですが、長時間のマッサージも育毛にとっては逆効果となってしまいます。
マッサージを長時間続けると、その分だけ効果があるだろうと思ってしまいがちですが、実はその逆で、長時間マッサージを続けると頭皮に必要以上の負荷がかかってしまい、育毛ケアのはずが逆に薄毛や抜け毛の原因となってしまう可能性があるのです。
なので、頭皮のマッサージは一度に長時間行うのではなく、マッサージを何回かに分け、短時間のマッサージを一日に複数回行うようにすると、高い育毛効果を期待することができます。
それに加え、頭皮に限らずマッサージの際にはついついやってしまいがちですが、マッサージに集中するあまり無意識の内に呼吸を止めてしまっている場合があります。人間は、呼吸を止め無呼吸状態になってしまうと、身体が緊張状態になってしまい、頭皮などの皮膚が硬くなってしまいます。頭皮を揉みほぐして柔らかくするための頭皮マッサージで、逆に頭皮を固くしてしまっては意味がありませんので、マッサージ中は呼吸を止めないように意識するといいでしょう。
育毛シャンプー
最近では種類が増え、育毛に良いとされているシャンプーは何種類も販売されていますが、どのシャンプーでもいいというわけではなく、自分の頭皮や髪の毛に合ったシャンプーを選んで使用しないと、逆効果となってしまう可能性があるのです。
そもそも、多くの種類が販売されている「育毛シャンプー」の役割は、頭皮の環境を改善することにあります。
なので日本人、特に男性の薄毛、抜け毛に多い「AGA（男性型脱毛症）」の原因は男性ホルモンにあるので、いくら頭皮をキレイにしたところで髪の毛が生えてくるわけがありません。
ただ、原因がAGAだけなら、頭皮の環境の改善だけでは効果が期待できませんが、頭皮環境も悪くて薄毛になってしまっている場合や、頭皮の環境が悪くてAGAの育毛剤が頭皮に届きにくい状態になっている場合など、複合的な要因で薄毛になっている場合もあるので、頭皮環境を整えることは決して無駄ではありません。
シャンプーをする時に有りがちなのは、皮脂の洗い流し過ぎです。皮脂の過剰はダメですが、通常の皮脂は頭皮を守っているのです。なのですべてを洗い流すと頭皮環境は悪化します。だからと言って皮脂を洗い過ぎないようにと適当にシャンプーをしていいわけではありません。
シャンプーをする際に気を付けなければいけないのは、まず手のひらでよく泡立てることです。特に育毛シャンプーは泡立ちにくいタイプのものも多いので、髪で泡立てようとしないようにしましょう。爪をたててゴシゴシ洗い過ぎて皮膚を炎症させてしまったり、傷つけてしまったりしないように、丁寧に洗うことが大切です。
そしてシャンプー後にしっかりと泡を洗い流すこともです。シャンプー後にしっかりと洗い流さず、頭皮にシャンプーが残ったまま過ごしてしまうと、頭皮が敏感に反応してしまい、炎症を起こしたり、薄毛、抜け毛などの原因となってしまいます。
育毛シャンプーは少し高いしと思う方は、普通のシャンプーを使用する際にこれらのことを気をつけながらするだけでも、違ってくると思います。
育毛剤
その名の通り、正に育毛のためにあると言っても過言ではない「育毛剤」ですが、正しい方法で継続的に使用すれば育毛効果を期待することができますが、間違った方法で使用し続けると逆効果となってしまい、時として薄毛や抜け毛が進行してしまう原因になってしまうこともあるのです。
- 副作用
- 使いすぎ
- 他の育毛剤との併用
副作用
育毛剤には、雑菌などの繁殖を防ぐために、刺激が強いアルコールの「PG（プロピレングリコール）」が含まれていることが多いのですが、その含有量は製品によって違い、多いものでは成分の50％以上が「PG（プロピレングリコール）」という場合もあります。「PG（プロピレングリコール）」は刺激の強いアルコールですので、当然、敏感肌な方は頭皮に炎症を引き起こしてしまう可能性もあり、自分の頭皮にあった育毛剤を選ばないと、薄毛や抜け毛などの症状を進行させてしまうこともあります。
使いすぎ
用法・用量を守らずに、育毛剤を過剰に使用してしまうと、育毛剤に含まれている成分によって頭皮に問題が引き起こされてしまうことがあります。刺激の強い育毛剤の場合は、頭皮を傷つけてしまい、育毛を妨げてしまいますし、頭皮の皮脂の分泌を抑える育毛剤の場合は、頭皮が乾燥しすぎて、頭皮環境が荒れてしまう可能性もあります。
他の育毛剤との併用
通常、育毛剤の効果は3ヶ月を目安に現れ始めると言われており、使い始めた頃に、すぐに効果が現れないからといって、他の育毛剤を併用してしまうと、頭皮の炎症や薄毛、抜け毛の進行などの原因となり、育毛にとって逆効果となってしまう可能性があります。
ですので、説明文に「併用可」を記載されていない育毛剤の場合は、絶対に他の育毛剤と併用しないようにしましょう。
上記のように、効果がある育毛ケアでも間違った方法で行ってしまうと逆効果になってしまう可能性がありますので、育毛に効果があると言われているケアを適当に何でも試すのではなく、正しい方法で、しっかりと理解した上で育毛ケアを行うようにしましょう。
まとめ
- 頭皮のブラッシングはブラシの選び方、ブラッシングの方法に注意しよう
- 頭皮マッサージはブラシや器具などは扱いが非常に難しく、使い慣れていない素人が使うと頭皮を傷つけてしまう可能性があるので、上手に使えないなら自分の指でマッサージしよう
- 育毛シャンプーは泡をきれいに洗い流そう
- 育毛剤は用法用量を守って、他の育毛剤と併用しないようにしよう
